単身赴任は夫婦の間にトラブルを起こしがちです。なぜなら、普段一緒に暮らし助け合って生活していた二人が単身赴任という辞令により別々の場所で生活することになるわけですから「話し合うことができない」「気軽に会えない」「側で手助けができない」という状況になってしまうからです。
今回は夫の単身赴任中に妻が浮気をする理由と、その対策についてお話します。ポイントは「距離」「孤独」「問題解決」の3つです。具体的な場面を想像しながら読み進めてみてください。
■単身赴任中の妻の浮気に見られる3つの要素とは
単身赴任中は夫と妻の間に距離が開いてしまいます。結婚したら基本的に夫婦は同居するものですが、気楽にいかないのが単身赴任の特徴です。仕事上のどうしようもない理由で夫だけが遠方に住み、妻や子供と会えるのは土日や長期休みがせいぜいとあっては、物理的な距離だけでなく心の距離も開いてしまいます。
家族として一つの家に暮らしていれば、仕事で忙しくても家というゼロの「距離」で繋がり、一人で部屋にいる時も、生活音や話し声を通して家族を感じることができます。だからこそ「孤独」は感じ難い状況です。また、家族は家という場所に共同で暮らすことが一般的ですから、悩み事や生活費、学費、介護、子育てなどの共に生きていく上での困りごとを、家族と話すことにより「問題解決」に繋げます。単身赴任は仕事で遠方に離れてしまいますので、家族と共に生きていく上で欠かせないこの三つの要素が欠けてしまうことになります。
この三つの要素は浮気と大きな関係があります。また、家庭が冷めてしまうことにも関係してくると言えるのではないでしょうか。どれか一つの要因によりすれ違いや喧嘩、浮気は容易に起きる可能性があります。深刻化するとやがて離婚問題に発展することでしょう。
この三つの要素について、主に浮気という側面からもう少し具体的に話を進めてみましょう。単身赴任中に妻が浮気をする原因もこの三つの要素が関係しています。また、単身赴任中に妻の浮気対策にもこの三つの要素は深く関わっているのです。逆に考えると、この三つの要素が欠けた時に満たしてしまえば浮気の可能性が低くなると言えるのではないでしょうか。
■妻の浮気は距離・孤独・問題解決
まず、「距離」「孤独」「問題解決」をキーワードに、この三つの要素に関係して起こり得る単身赴任中の妻の浮気について考えてみましょう。
単身赴任でアパートの一室を借りました。単身赴任前に暮らしていた家とはかなり「距離」が離れており、簡単に会うことができません。もちろん、これは自宅で単身赴任の夫を待つ妻も同じです。単身赴任のない状況では、仕事が終わればすぐに夫は帰ってきます。たまに飲み会に顔を出して遅くなることもあるでしょうが、基本は自宅と会社を行ったり来たりという生活になることでしょう。しかし、単身赴任中に遠方にいれば、なかなか帰ってくることはできません。そうすると「夫に見つかる心配はない」という思考に繋がってしまうことがあります。
夫が単身赴任していなければ、浮気相手を家に招いても夫に見つかるリスクがあります。また、夫が毎日帰宅していれば、ちょっとした物の配置の変化やお酒、煙草などの嗜好品の香りにより気づくリスクもあります。夫が近くで仕事をしていれば、浮気相手と外で密会するとしても常に見つかるリスクをはらんでいるのです。しかし夫が単身赴任で遠方にいれば毎日帰宅しませんから、浮気相手と鉢合わせするリスクも密会を見られるリスクも低くなります。たまにしかマイホームに帰宅しなければ、帰宅前に合わせて掃除や臭い対策を徹底することもできます。ちょっと物の配置が変わっていても「模様替えしたの」「掃除の邪魔だったから」で済みます。「距離」とはつまり、「夫に見つかり難い、ラッキー」という浮気心理に繋がってしまう可能性があるのです。
既に浮気をしている妻は浮気に拍車をかけてしまいさらに泥沼の浮気へ。浮気をしていなかった妻も、夫が遠くにいるから見つからない。甘い誘惑に分けて、気になる異性と一気に親密になる可能性があります。
■孤独による人恋しさや心のすれ違いが妻の浮気に
「孤独」も夫が単身赴任中の妻にとって浮気の原因になる可能性があります。これは単純な理屈です。誰しも家族の一人が遠方に行ってしまうと寂しいのではないでしょうか。
子供や祖父母が家にいれば家の中には会話や生活音があふれることでしょうから、孤独は感じ難いかもしれません。近所づきあいや妻の兄弟姉妹、妻の友人と頻繁にやり取りしていれば、やはり孤独は感じ難いことでしょう。しかし、妻が一緒に暮らしていた夫が単身赴任でたった一人家に残されてしまったとしたらどうでしょう。そこには人恋しさがあるのではないでしょうか。孤独による寂しさから浮気に走る妻もいます。
「問題解決」も浮気を考える上での重要ワードです。単身赴任していると、家庭内で育児や介護といった問題が発生しても顔を合わせてすぐに話し合って解決することが難しくなります。単身赴任により距離が離れてしまうことにより落ち着いて話し合うことが難しくなり、結果的にすれ違いや、心の距離が離れてしまうことにも繋がります。すれ違いや心の距離が離れてしまうことにより妻が夫の腹を立てて報復的な意味で浮気に走ることがあります。
夫が単身赴任中の浮気は全てこの三つの要因で片付けられるわけではありません。恋多き女性が三つの要因とは別の気持ちの流れで浮気に走ることもあります。しかし、単身赴任が「距離」「孤独」「問題解決がし難い」という三つの要素と結びつけて考えることができる以上、これらを原因としての浮気はあり得る話です。
三つの要素が原因の浮気の対策は簡単です。「距離」が開くからこそ、なるべくその距離を埋めるように連絡を取り、会話する。「孤独」を感じないように、離れても夫婦や子供との会話を緊密に。「問題解決がし難い」からこそ心のすれ違いをなくすために、問題を心に秘めず進んで相談する。これが夫の単身赴任による妻の浮気への対策になります。
■最後に
単身赴任中の妻の浮気には、夫がいないことによる孤独が関係する場合や、容易に会えない距離、そして簡単に問題解決ができず心がすれ違うといった主に三つの要素が絡んできます。もちろん世の中で単身赴任中におきる浮気の全てこの限りではありません。しかし、もし浮気の原因が距離や孤独、話し合いのし難さによるものであるならば、対策は明快です。孤独や距離を感じないくらい連絡を取り、問題があれば単身赴任中の夫にも話し解決に向けて動きましょう。
浮気の原因は物理的な距離ではなく、心の距離かもしれないですね。
