夫の行動にかっとしてすぐに離婚届を突きつけ、夫側が応じて離婚が成立する。
こんな過去に後悔している女性は決して少なくありません。確かに離婚をすると夫との関係は切れますが、夫との関係が切れるからこそ困ることもあるのではないでしょうか。
例えば財産分与。養育費や慰謝料といった離婚に絡むお金も離婚が成立してしまうと大きな問題になります。養育費や慰謝料の請求が可能であるとしても、夫の居場所がわからなければ請求のしようがありません。現実問題として、離婚届を提出してすぐに夫が姿を眩ませてしまい、お金の話がまったくできなかったという困った話があるのです。
「もう離婚してしまったのに!」
「お金の話をどうしよう!」
離婚してからでは困るお金の話を中心に、離婚で後悔しないためのポイントをお話しします。
皆さんは結婚の時に相手と結婚生活を続けてゆけるのか、生活はどうするのかを色々と悩んで決めたはずです。離婚だって悩みがつきものです。離婚で後悔しないために、必用最低限しておくべき準備についてお話しします。
浮気での離婚については「急がば回れ」
離婚届を提出すると離婚が成立します。夫の顔なんて見たくないと思って離婚を決意した女性にとって、離婚成立の瞬間はまさに待ちに待った瞬間ではないでしょうか。しかし、いざ離婚が成立してしまうと「これでよかったのかしら」と首を傾げる人が少なくありません。「これでよかったのかな」と考え、後悔して法律家に駆け込む人も決して少なくありません。
それはなぜだと思いますか。答えは簡単です。離婚を優先してしまったためにお金の問題を後に残してしまったからです。
離婚したいと考えると、離婚のことばかりで頭がいっぱいになります。離婚しか頭になく、特に夫にうんざりしている女性だと離婚という縁切りだけが最優先になってしまいます。離婚後のことを決めずに離婚してしまうことが少なくないのです。
離婚後はお金が必用です。子供を育てるためのお金も必用ですし、自分が生活するだけの資金も必要です。急いで離婚して、お金のことはまったく気にせず離婚してしまったという人はまず「生活費」という困難に突き当たることでしょう。親権は自分が持ったけれど、これからの生活をどうしようという方も少なからず目にします。確かに親権は親の財力やそこ伊達の状況など色々な事情を考慮して決められます。しかし実際に親権を取得してから事情が変わってしまい、子供の養育に困ってしまうこともあります。「事情が変わる」という予想しておくべき困難もあるのです。
離婚を最優先にすることも大切です。しかし、離婚して後悔しないために、離婚後のことを決めておくことも大切なのではないでしょうか。
離婚届を提出してすっきりしたい気持ちもわかります。しかし最低限、離婚後のことに困らないように「生活費の捻出方」「トラブルへの対処法」の2つを決めておきましょう。
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離婚についてだけでなく離婚後のことを
離婚後も生活は続きます。だからこそ離婚後のお金のことを決めておくことは重要です。婚姻中は夫婦共働きであれば夫婦の給与を合算した額を生活のために割り当てることができました。夫が働き妻は専業主婦なら、夫の給与を頼りに生活することができました。しかし離婚後は赤の他人に戻っていまいます。もちろん夫は家庭にお金を入れる義務はありません。もし離婚後も元夫が元妻を養わなければならないのなら、皆さんだって赤の他人を養わなければならないことになってしまいます。これはおかしなことです。
今まで夫婦で支え合って来た生活費。ほとんどの場合、妻がかなりの高所得者でもない限り、離婚後は生活費に割けるお金が目減りします。婚姻中と同じような感覚で生活してしまうと、生活費が足りないという事態に陥ることになります。
- 生活に使える預金はありますか
- 離婚後にお金を稼ぐための仕事は決まりましたか
- 財産分与・養育費・慰謝料などのお金の請求はどうするのですか
この3つはしっかりと見通しを立ててから離婚届を提出しましょう。
離婚について「もしも」も考えておこう
もう一つ考えておかなければならないのは、事情が変わってしまうことがあるということです。
皆さんは楽しみにしていた旅行や家族でのお出かけで、事情が急に変わってしまったという経験はありませんか。例えば前日の天気予報では晴れの予報だったのに、一晩経ったら急に雨に変わっていたという経験はないでしょうか。天気予報通りに雨が降ってしまい、野外へのお出かけが中止になってしまった・・・これはよくあるタイプの事情が変わった出来事です。この他にも、家族旅行が急な冠婚葬祭や仕事で中止になってしまったという話も世間ではよく耳にします。離婚後も事情が変わることを視野に計画を立てることが大切です。
離婚後は自活できると考えていても、急に予想外のことが起きてしまうことがあります。離婚後によく起きる予想外の出来事の代表格は「子供に急に多額のお金がかかるようになった」というものです。例えば離婚後に子供が怪我や病気で多額のお金が必要になったという事情変更の可能性があります。こんな時はどのように予想外の出来事に対処すればいいのでしょうか。
たくさんのお金を準備できればそれに越したことはありません。しかし、現実問題としてそれは難しいことでしょう。なので、ある程度の「もしも」について、離婚前に法律の専門家である弁護士などに相談しておくといいでしょう。
- もし子供の怪我や病気で多額のお金が必要になったら元夫にも分担してもらえるの?
- 急に働けなくなったらどんな支援制度があるの?
事情は変わりやすいもの。あらかじめ「もしも」を想定し、知識をつけておくことも重要なことではないでしょうか。
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最後に
夫の浮気が原因で離婚話になると「もう夫の顔なんて見たくない」という気持ちで離婚を急いでしまうことがあります。確かに気持ちはよくわかりますが、「さっさと離婚したい!」と離婚届の提出前に深呼吸をしてよく考えましょう。
離婚届を提出すると夫との関係はすっぱり切れてしまいます。切れてしまうからこそ、夫は行方を眩ませてしまい、お金の話ができないことがあります。また、縁が切れてしまっているからこそ、お金の話をしようとしても「もう関係ない」と言われてろくに話し合いができないこともあります。離婚後のことを考えてお金の話をきちんとしておくのは、離婚前だからこそできることです。それをよく考えて、離婚届を早急に提出する前に最低でも「今後の生活費」「トラブルへの対処法」の2つは考えておきましょう。
早く離婚しても、お金の問題を決めて離婚しても、離婚後に妻の生活は続きます。最終的に離婚するのなら、今後の憂いはなるべくないように準備を進めておくべきではないでしょうか。