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浮気相手から妊娠を告げられると、その浮気に対する気持ちが真面目であれ、軽いものであれ、事態は切迫すると言えるでしょう。
婚姻している男女の間に子供ができるのは問題ないのですが、浮気による妊娠は難しい問題に発展します。浮気相手が女性であれば、夫と妻の関係にも影響することでしょう。
浮気相手が男性で妻が夫以外の子を妊娠した場合は、夫と妻の今後にも関わります。浮気だけでも離婚するための十分な理由になり得るのに、そこに妊娠が加わると周囲を巻き込んだ大きなトラブルになりかねません。
しかも妊娠とくれば、新しい命の芽生えですから、簡単に「関係を終わらせよう」「なかったことにしよう」では済みません。浮気相手、夫、妻、新しい命。全てが幸せになる結論が存在するかも疑問です。
浮気相手が妊娠してしまった場合はどうすればいいのでしょうか。浮気相手の妊娠にどう対処すべきでしょうか。重い結果を受け止めた上で、冷静にとるべき行動について考えてみましょう。
浮気相手の妊娠がわかったらまずは事実確認を
真っ先に行わなければいけないのは妊娠の事実確認です。「産む」「産まない」という選択肢以前に、まずは事実確認と妊娠の状況も確認しておきましょう。妊娠検査薬での判定は間違っていることがあります。妊娠検査薬を使って妊娠の可能性ありという結果が出た場合は産婦人科を受診し、妊娠が事実であるかどうかを診てもらう必要があります。
浮気の相手が女性で夫が妊娠させたという場合、この段階で妻にバレることはあっても自分から話すことは、ほとんどないはずです。妊娠の確認は妻や知人に見つからないように、自宅や会社の近くではなく、知り合いのいない地域を選んで受診するのがいいでしょう。正確な結果を確認するためにも、浮気相手の女性に夫も付き添いすることが望ましいと言えます。
産婦人科を受診した結果、妊娠が確実なものとなったら、今度は「産む」か「産まない」かの決断を迫られることになります。しかしこの決断は夫だけで決めることはできません。浮気相手の女性とよく話し合って決める必要があります。
浮気相手の妊娠は女性の精神的ケアも重要
「産む」「産まない」の結論を出すとしても、急かすことは良いことではありません。中絶にはタイムリミットがあります。しかし、妊娠中の女性は精神的にも肉体的にも不安定であることを忘れてはいけません。
中絶を考えているなら年単位でゆっくり話すことは不可能ですが、それでも、妊娠が確実になった段階で即座に「中絶して欲しい」と迫るのは適切ではありません。また、「女性一人では子供を育てることが難しい」「シングルマザーは大変」「世間体」などの、浮気相手の子供を産むデメリットを強調することも避けた方がいいでしょう。
最もしてはいけないのが、選択を相手に放り投げて、自分は姿を眩ませてしまうことです。弁護士などに依頼すると、逃げても簡単に探し出すことができます。
また、話し合いをする時間が持てないという理由などで話し合いから逃げてしまうと、浮気相手が会社に連絡してしまうことや、会社に足を運んでしまうことがあります。リスクを想定しておきましょう。浮気による妊娠で慰謝料請求に発展することもあります。
決断は可能な限り急かさず、一方的な要求もせず、「一緒に答えを出そう」という形で話し合いを進めて行きましょう。
産む?中絶?解決すべき問題点!離婚についても
最終的に産むことになっても、中絶することになっても、いくつかの問題を解決しなければいけません。
まず産むことになった場合ですが、こちらは「①認知するのか」という問題についてまず考えなければいけません。認知をすると、浮気相手の子供であってももちろん自分の子供ですから、扶養義務が生じます。
奥さんとの間に子供がいたとしても「浮気相手の子供は子供ではない」と主張することは許されません。もちろん浮気相手の子供にも相続権があります。
最終的に子供の養育費や相続の話、つまりお金の話になるため、奥さんに浮気と子供ができたという事実を話す必要性が生じます。夫婦は家計を共にしていますから、夫が浮気相手との間に子供を作ってしまい養育費を支払わなければならないという場合は、家計にも影響が出ることでしょう。
黙っていてもいずれ奥さんの知るところとなる可能性が高いです。自分から素直に謝り、妻との今後のことも真摯に話し合う必要があるのではないでしょうか。
解決すべき問題として「②妻との今後の関係」「③浮気相手と今後どうするか」が挙げられます。この問題は二者択一的な性質があります。
妻と婚姻生活を続けるのであれば、いずれ浮気相手との関係は清算する必要があることでしょう。浮気相手との将来を選べば、妻と婚姻生活を継続することが難しくなります。解決しなければならない問題点として「⑤片方と別れ、財産分与や慰謝料請求について話し合う」です。
浮気相手の妊娠では他にも金銭的な問題が
産まずに中絶するという決断を下しても、決めるべきことはあります。まず「①中絶費用をどうするか」です。中絶は時期が遅くなればなるほど母体に負担がかかり、なおかつ金銭的な負担も大きくなります。中絶後に体調が優れないということであれば療養の可能性も考えなければいけません。
「②中絶後のケア」「③浮気相手と今後どうするか」「④妻との今後はどうするか」「⑤片方と別れる可能性がある」・・・このように、費用面の負担で一部異なっていても、最終的に妻と浮気相手どちらを取るかという決断を迫られることになります。決断によって慰謝料を双方から請求される可能性や、財産分与、養育費など、離婚にまつわるお金の問題が発生することも考えておきましょう。
浮気の代償はあまりに大きいと言えるのではないでしょうか。全員が100パーセント納得して解決することは非常に難しいと言えるでしょう。
最後に
浮気相手に妊娠を告げられたら、まずは本当に妊娠しているか確認します。妊娠が確定したら、「産む」か「産まないか」のどちらかを選択するかによって今後解決すべき問題点が僅かに変わってきます。産むにしても、産まないにしても、中絶費用や慰謝料、離婚による婚姻費用や子供への養育費など、法的なお金の問題に発展する場合が多いです。自分で解決することは難しいため、妊娠がわかったら弁護士にいち早く相談してしまうのも手です。
浮気によって男女関係に亀裂が入るという話をよく耳にします。浮気自体が既に男女間において大きな問題なのです。妊娠となると、輪をかけて大きな問題になってしまいます。感情任せの一歩を踏み出す前に、まずは自分の一歩がどんな結果をもたらす可能性があるのかよく考えたいものです。