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実は離婚はとても簡単です。
結婚の場合は婚姻届提出時に「確かに自分たちは夫婦として生活してゆくのだ」という婚姻意思が必要になり、婚姻意思がない結婚は無効となります。
ですが、離婚届の提出時は特に離婚意思の有無など問題なく、離婚届を提出してしまえば簡単に離婚が成立となります。
確かに勝手に離婚届を提出されてしまったなどの問題は存在していますが、書類提出の法的な側面においては結婚より離婚の方が遙かに簡単だといえるのではないでしょうか。
しかし離婚の問題点の多くは離婚届提出前に起こります。
夫婦の片方が離婚に同意していなければ、もちろん揉めます。
「離婚する!」「しない!」で泥沼劇になってしまうことでしょう。
また、離婚には合意していたとしても、財産をどう分けるか、親権をどうするかによって話し合いが難航してしまい、何時までたっても離婚届提出にこぎ着けることができないというケースも珍しくありません。
離婚においては離婚届を出すことではなく、離婚届の提出までたどり着くことが困難だという特徴があるのです。
離婚は双方の話し合いで解決可能ですが、財産や親権で揉めてしまうと当人同士の話し合いで決着させることは非常に困難と言えるでしょう。
話し合いが難航してしまうと最終的に裁判所で決着をつけることになります。
裁判所といえばやはり弁護士の出番です。
しかし、離婚調停であれば別に弁護士に依頼する必要はありません。
自分でも解決することもできるのです。ですが、やはり弁護士は離婚を含めた法律全般のプロです。
プロに依頼することには相応のメリットがあります。
自分で解決できるなら離婚調停も自分でしてしまっていい?
弁護士に依頼するとどんなメリットがあるの?について、簡単に解説します。
多少の費用がかかっても弁護士に依頼することには、やはり大きなメリットがあるのです。
解決までスムーズ!離婚調停手続きは大変
弁護士に依頼する第一のメリットは、やはり手続きがスムーズに進むということです。
調停は裁判所の手続きで、裁判とは異なり会議室のラウンドテーブルで当事者や調停委員、裁判官、代理人が解決に向けて話し合いをする手続きです。
裁判所というと裁判官がメルクマーレをかんかん打ち付け「判決を言い渡す!」という場面が思い浮かぶかも知れませんが、実際はそういった裁判以外の手続きも多く扱っています。
調停は主に話し合いでの手続きです。
しかし、話し合いとはいえ、調停の中で決まった事項に関してはとても強い力を持つことが特徴です。
離婚調停では離婚に向けての話し合いが行われます。
しかし突然裁判所に行って話し合いをするわけではなく、話し合いの資料や調停のための手続きは当然ですが本人たちがしなければいけません。
いきなり調停の資料作成や手続きと言われてできるでしょうか?ちょっと難しそうですね。
弁護士は調停のプロでもあるので「離婚調停を」と相談すると、その時点で必要な手続きを代行してくれます。結果的に相手に逃げられるというミスも、時間的なロスも防ぐことができ、スムーズに調停を進めることができます。
証拠集めのアドバイス!調査結果の有効活用も
調停では双方の言い分を調停員や裁判官といった中立の人たちが「ほどよいところで折り合いをつけよう」と話し合うことになります。
双方の言い分を聞いた結果として「離婚させない方がいい」と感じれば、「離婚はやめたら」と諭されることがあります。離婚調停って絶対に離婚させてくれるのではないの!?とびっくりするかもしれないですね。
実際、離婚調停や離婚裁判では離婚はしない方がいいのでは?という結論になることもあるのです。
絶対に離婚したい!と調停まで起こした人にとっては酷くがっかりな結果ですね。
弁護士に依頼すれば、こうしたがっかりな結果に繋がることが非常に少ないのです。
なぜなら「離婚したい」というクライアントのために、法律、そして裁判や調停といった裁判諸手続のプロが動くわけですから、必要な書類や証拠をきっちり集めてくれます。
もちろん既に浮気調査などを探偵事務所にお願いして行った場合はその調査結果を調停の席で最も有効活用してくれるのが弁護士です。
探偵事務所で浮気調査結果をまとめてもらったから大丈夫!ではなく、がっかりな結果が出ないように、その調査結果を法廷のプロに有効活用してもらうことも重要なのです。
自分の望む結末を実現させることができること。これが弁護士に依頼する第二のメリットです。
相手への請求も通りやすい?慰謝料や親権
また、離婚自体には双方が合意していても財産分割や親権、慰謝料で揉めている場合にも弁護士に依頼するメリットがあります。
弁護士は法律の専門家であると同時に事例のプロでもあります。
クライアントに有利になるように同じような事例すぐさま紐解いて、適切な慰謝料額を算定してくれます。
どうしても親権が欲しいという場合は弁護士がついている、ついていないでは結果に大きな違いが出ると言われています。
お金や親権の問題では自分で調停をしてしまうとどうしても手続きや資料に追われて話し合いまで気が回らないということもあり得ます。
しかも話し合いの席でうっかり自分に不利益になるようなことを言ってしまう可能性も!弁護士であれば調停の進め方からタブーまで心得ていますから安心です。
弁護士に任せれば金額面や親権においてより自分の望む結果を得られやすくなります。
お金の話し合いから逃げようとしている相手に対しても、弁護士は相手を逃げなくするための手続きを心得ていますので心配いりません。
不倫調停の相手が弁護士ならやはり弁護士を
また、調停で特に心配なのは相手方に弁護士がついていて自分は弁護士をつけないというケースです。
弁護士は調停のプロですから、強敵に一般の人が対抗するのは大変です。
苦戦したあげく、親権も慰謝料も全て相手の思うがままになってしまうという酷い結果も覚悟しなければいけません。
プロにはプロで対抗すれば、少なくとも相手だけが一方的に有利な結論がでることを防げます。
また、弁護士は事例のプロですので提出した資料から相手の次の手を読むこともできるのです。
「次はきっとこんなことを話し、こんなことを狙ってくると予想できます。対抗するためにこのような資料が必要なのですが準備できますか?」これはやはり法律と法廷の専門家だからこそのアドバイスですね。
プロが出てきたらとにかくプロに助けを求めましょう。
また、相手がまだプロを用意していない時にプロを用意すれば、こちらが有利に話し合いを進めることができます。
プロにお願いするのは早めの方がさらなるメリットを見込めるということですね。
最後に
離婚調停は自分でもできるのですが、「有利に進めたい」「相手に有利に進められてしまう」「自分の望む結果を得たい」という場合は、やはり法律と法廷のプロである弁護士の出番です。
また、手続きをスムーズに進めるのは裁判所に馴染みのない人には難しいことです。
手続きで焦って、目的である離婚の話が進まないとなると意味がありませんよね。
弁護士に依頼すると費用が必要になるというデメリットもあるのですが、どうしても「離婚したい」「親権が欲しい」「慰謝料を取りたい」と願うなら、やはり弁護士の助力を得ることで確実性が高まるというメリットがあります。
探偵事務所に依頼してしっかり調査結果をまとめてもらっても、その調査結果を有効活用できなければ意味がありません。その点、弁護士であれば最大限に有効活用して望む結果に向けて調停を進めてくれます。
探偵事務所とセットで弁護士への相談も検討すると、まさに相乗効果が期待できるというわけです。