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夫や妻の浮気が発覚した場合、まず考えなければならないのは今後のことです。
浮気してもOKという方は少数派ですし、浮気をしてもまったくパートナーを咎めない、気持ちもぜんぜん傷つかないという方も少数派です。浮気が発覚したら、パートナーと話し合いをして裏切り行為を糾弾したり、暫く怒りを見せたりと、ある程度の「浮気に対する」リアクションを見せることが多いはずです。そして、自身の傷ついた心をどうやって癒すかを考えるのではないでしょうか。
しかし、パートナーの浮気では、ただ単に心を癒すだけでなく今後のことを考える必要性も出てきます。浮気は「不貞行為」といい、法的には離婚事由(離婚できる条件)に該当するからです。例え愛し合って結婚した夫婦であっても、パートナーを許せないという方もいることでしょう。もう顔も見たくない、パートナーの存在を知覚するだけで心の傷を抉られるという方もいるでしょう。そこで大切になるのは、心の傷を癒すことをはじめとした「今後のこと」なのです。
今後のことを決める上でしておきたい「心の準備」についてお話します。パートナーの浮気を考える時は、セットで「今後のこと」、そして「心の準備」について考えることが大切なのです。
浮気での離婚について!その前に
パートナーの浮気は、夫または妻への裏切り行為であると言えます。
なぜなら日本の婚姻は一夫一婦制を採用しているからです。結婚するということは一夫一婦を受け入れたことであり、婚姻届という契約書にサインをして判子を押したようなものです。売買契約などでも契約をしてから「やっぱりナシ」と、契約違反をしてしまっては契約の相手方のブーイングが出ます。
結婚も同じように捉えてみれば、浮気は契約違反であり裏切り行為のようなものであると考えることができます。実際、法律上では浮気は離婚の理由として認められているわけですから、「結婚したら伴侶以外の異性と恋愛関係に陥ることはNG」であると言うことができるはずです。
そんなNG行為には、やはり怒りや悲しみを覚えるという方が多数派ではないでしょうか。浮気は時に一時の気の迷いや遊びと表現されることもありますが、やられた方にしてみれば、心にナイフを突き刺されたような痛みを覚えることでしょう。その「心の傷をどうやって癒すか」、つまりパートナーの浮気に対してどうするのかを決めることが必要になります。
パートナーの浮気の後のリアクションとしては、次のようなものがあります。
- すぐに離婚を決断する
- パートナーと話し合いをする、気持ちをぶつける
- 浮気をやめることを条件にパートナーと婚姻生活を続ける
- 話し合いの結果次第で離婚を検討する
- 別居をする
- すぐには離婚せず、人生のいずれかの節目で離婚をする
- 第三者に間に入ってもらい、話し合いをする。話し合いの結果次第で離婚と婚姻生活の継続を決める
離婚を決断する場合でも、話し合いをして離婚するのか、すぐに離婚届をパートナーに突きつけるのかによってその後がかなり変わってきます。婚姻生活を続けることを決意した場合も、今後の行動がかなり変わってくることでしょう。しかし、一番変わるのは、「今後のための決断をする上での心の準備」ではないでしょうか。
行動を起こすためには必ず気持ちが伴います。浮気の後にどんな決断をするにせよ、気持ちの準備を整えておく必要があるのです。ですが、その「心の準備」とは、具体的にどんなものなのでしょうか。どんな準備を指すのでしょうか。
離婚についての心の準備は大丈夫ですか?
浮気が原因で離婚する場合、どんな決断をするにせよ、それぞれの決断に合った心の準備が必要になります。浮気で気持ちが傷ついているのだからさらに心の準備をすることが難しいということであれば、浮気に対して客観的に見ることができて、自分の決断に伴う心の準備ができるまで少しだけ時間を置くのもいいでしょう。その上で、自分の決断にはどんな心の準備が必要であるか考えてみてください。
具体的には、決断に応じた次のような心の準備が必要になります。
離婚のための心の準備とは
「すぐに離婚する」「話し合いの結果次第で離婚する」「人生のいずれかの節目で離婚する」という、浮気が原因で最終的に離婚するという決断を下す場合は、離婚のための心の準備が必要になります。
離婚後は当然ですが夫婦は赤の他人になります。今まで一緒だった生活費もばらばらになります。つまり、自分一人でお金を稼ぎ、生活し、子供がいれば一人で子育てしなければいけません。
「一人でやっていく」「夫(妻)とは赤の他人になる」「もうかつての関係には戻らない。戻れない」という強い心の準備が必要になります。一人になるための覚悟と言い換え得てもいいでしょう。同時に、一人でやっていくために、離婚時期に合わせた資金計画なども立てておくことが必要になります。
婚姻生活を継続するための心の準備
浮気が発覚してから、話し合いという経過を経るか、経ないかに関わらず離婚しないという決断をした場合は、離婚する場合と異なった心の準備が必要になります。この場合の心の準備とは、「今後も夫婦として人生を共にする」という覚悟になります。
必ずしもパートナーが浮気を繰り返すわけではありません。しかし、一度浮気をした人は浮気へのハードルが下がってしまい二度目の浮気をする可能性が高いという話は有名です。一度は浮気されている、二度目があるかもしれない。けれど、パートナーを信頼し共に人生を切り拓くという心の準備が必要になります。
別居するなどでワンテンポ置く場合の心の準備
すぐに離婚せず、別居などでワンテンポ置いてから決意する場合も心の準備が必要になります。
その心の準備とは「問題が長期化するための覚悟」です。すぐに離婚か、それとも婚姻関係の継続かを決めてしまった場合、離婚あるいは継続のための心の準備からはじめれば良いことになります。しかし別居などでワンテンポ置く場合は、離婚か婚姻継続かをまだ決めかねている状況であるとも言えます。ですから、決断してしまっている状態よりも問題が長期化する傾向にあります。
答えを出すことを先送りにすると、答えが出てからあらためて答えに応じた心の準備をすることになります。その前段階として、「長期化する可能性がある」という心の準備をしておきましょう。
最後に
心の準備をするということは、次のステップに進むために不可欠なことです。好きな人に浮気をされて悲しいという気持ちや激昂だけで行動を決めてしまうと、離婚や別居後に「やっぱりあの時ああすればよかった」と後悔することになりかねません。行動には心が伴ってはじめて納得して次の段階に進めるのではないでしょうか。そして、次の段階に進んだ時に後悔しないためには、すっぱりとした行動だけでなく、心の準備も必要なのではないでしょうか。
行動に合わせて気持ちを見つめ直すことは大切なことです。浮気による心の傷に捉われず、心の整理し、準備をして、浮気前の生活に負けないくらいの幸せを掴んでくださいね。