浮気調査と簡単にいうけれど、実際にはどんなことをどのようにしているのでしょうか?そんな疑問を解消するために、ここでは一般的な探偵事務所が行っている浮気調査の方法をわかりやすく簡単にご紹介したいと思います。
浮気調査の目的とは・・・
浮気調査と一言でいっても、依頼する人それぞれに目的が異なります。目的が違えば方法も違いますし、目標もかわってきます。一般的に多いものでは以下があります。
①浮気が確定したら離婚したい(こちらに有利に離婚できるようにしたい)
②浮気がわかったら慰謝料の請求をする(浮気相手への慰謝料請求)
③浮気相手と別れて関係を修復したい
どれを選択するかは個人の考え次第ですが、配偶者が浮気をしたからといって全員がすぐに離婚をするわけではありません。疑いの気持ちを晴らして、配偶者には反省してもらってもう一度関係を修復したいという人も多いのです。もちろん、離婚や慰謝料を前提とした浮気調査を依頼する人も数多くいますし、関係修復をするつもりだったけれど、浮気を目の当たりにしたら気持ちが変わるということもあります。
探偵がする浮気調査の方法
一般的な依頼と仮定した上で、探偵が行う浮気調査の方法です。どんなことをどうやってしているのでしょうか?
◯行動調査
行動調査とは調査対象となる人物(依頼主の配偶者)の行動を調査することです。依頼主が配偶者が浮気をしていると訴えても本当に浮気をしているかどうかは調べてみないことにはわかりません。
調査対象者の行動範囲や行き先を調べ、いつ誰と会っているかなどを記録していきます。行動調査を怠ってしまうと調査対象者の行動範囲などを把握できませんので、必要以上の時間や日数、など無駄なコストがかかることにもつながります。
行動調査にはGPSを使ったものもあります。主に出張や車両での移動の多い場合に配偶者の車に設置するのですが、これによりある程度の行動範囲を絞ることができますし、尾行のための人員削減にもつながることからコストを抑えられます。
探偵事務所の方針でウチではGPSを使用しない、と決めているところもあります。
◯証拠の収集
浮気調査で重要なのはしっかりとした証拠をつかむことができるか否かです。行動調査で浮気の疑いを固めたところで、密会場所や相手などを調べていきます。何日間に渡って浮気調査をしたとしても、証拠をとれなければ意味がありませんからとても重要な作業です。
◆尾行
尾行はとてもむずかしいと言われています。特に周囲に対して警戒心の強い相手を対象としている浮気調査では、その行き先も不透明なまま長時間の尾行が必要となります。警戒心のない相手に対しほんの短時間の間だけあとをつける、というものとはわけが違います。
気付かれずにうまく尾行するためには相当の訓練と経験が必須なのです。
尾行は時には複数名のチームを作って行います。出入口が複数あるときや遠距離に移動する際に見失わないようにするためです。携帯電話や無線を活用して、対象者とほどよい距離を保ちつつも見失わないよう注意しながら行動を追うのです。
車両を使用した尾行の際には、細い通路や路地裏などではバイクも活用されます。地域によっては使用が困難ということもありますが、渋滞の多い街中や入り組んだ住宅街などで尾行する際には非常に役立ちます。
◆張り込み
張り込みと聞くとまるで刑事ドラマのようでドキドキしますね。浮気調査の場合で張り込みというと、対象者がラブホテルに入ってから出てくるまでの間の待機時間や、自宅などでの密会の場合では入室してから出てくるまでの待ち時間となります。いつ出入りするのかはわかりませんので気を抜けない作業です。
また、ラブホテルではないシティホテルや旅館の場合では隣室を取って宿泊して待つこともあります。非常に気の抜けない、慎重を期す作業の一つです。
◆撮影
張り込みをしていて対象者が出入りする瞬間などを写真におさめます。撮影といっても相手に気付かれないようにしなければならないので、こちらも鍛錬の必要な動作となります。気付かれないようにカメラを向け、確実な瞬間をぶれずに撮影するのはとても大変ですが、こちらもプロの技で的確な撮影を行います。
浮気調査のための撮影では、隠し撮りもよく行われます。裁判で使用される決定的な証拠はラブホテルなどの出入り写真ですが、裁判での使用を目的としていない浮気調査では、居酒屋で親しげにしている様子や街中で腕を組んで歩いている様子なども撮影します。そういった場でカメラを向けるわけにはいきませんから、超小型カメラが役に立ちます。ペン型になっているものやタバコの箱に収められているものなど、時と場に応じた実に様々なアイテムが用意されています。
※ここでひとつ注意しておきたいことがあります。しっかりと届出をしている探偵事務所といっても、特別な権限などがあるわけではありません。違法行為を犯せば犯罪となりますし、そうなると裁判の証拠品として使用することは不可能です。あくまでも“特別な手技を得た探偵が法の元に調査をする”ものが日本の浮気調査です。
◯人物調査
ここでいう人物とは浮気相手のことです。浮気相手にも慰謝料の請求をするのであれば、請求相手の素性をしっておかなければなりません。慰謝料の請求をしない場合でも別れ話などの示談のために浮気相手の住所・氏名などを知っておく必要があります。勤務先や家族に関しても調査をし、万一転居してしまっても連絡がつくようにしておきます。単なる浮気だと思っていたらダブル不倫だった!などという衝撃の事実が発覚することもあります。
浮気調査に必要なものは忍耐と慎重性
忍耐と行動力!ではなく、慎重に行動することが重要です。対象者や浮気相手に浮気調査をしていると勘付かれかれてしまえば、調査が失敗に終わってしまうからです。尾行や張り込みなど、いつまで続くかわからない緊張の中でもじっと耐えることのできる精神的な強さがなければ探偵は務まらないのです。
浮気調査に伴うこれらのことはとても根気が必要ですから、情報収集や聞き込み調査・尾行などを素人がやろうとは考えない方が無難ですね。